放射線部
診療スタッフ
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放射線部長新本 弘
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放射線部技師長野地 敦樹
放射線治療(照射)外来への受診患者さんへ
放射線治療の患者数増加に伴い、当院での放射線治療が受けられない場合があります。
その際には、他の医療機関を紹介する等の代替措置をとらせて頂きますので、予めご了承ください。
診療(検査)内容
単純撮影検査
単純撮影検査とは、体にX線を照射し透過したX線で画像化する検査です。
単純撮影検査では、デジタルラジオグラフィ処理装置(以下DR装置と呼びます)を使用したX線撮影室4室と乳腺撮影室1室があります。
このDR装置には、体の大きさに合わせてX線の量を調整するX線自動露出制御器が備えてあるため、適正なX線量での検査が可能となっています。そして、このDR装置の画像処理により、多くの撮影で常に最適な濃度とコントラストのX線画像を得ることも可能にしています。
また、乳腺撮影では、乳腺撮影専用DR装置を用いることで被ばく線量を減らすとともに、乳腺の微細な構造を描出することが可能です。
単純撮影件数:令和2年度/43,839件
CT検査
CTとは、コンピュータ断層撮影(Computed Tomography)の略です。
CT検査は、寝台に寝た状態でドーナツ状の架台に入り、X線を360度回転させながら体内を走査し、コンピュータ処理して画像化する検査です。通常のX線検査ではわからない、体の内部や微細な病変を描出することが可能であり、全身のあらゆる部位に用いられ、広範囲を短時間で撮影することができます。息止めの難しい方や、体動の抑制ができない方も数秒で撮影することができ、患者さんの負担軽減に役立っています。また、可能な限り被ばく線量を下げ、被ばく低減と質の高い検査画像の提供を行っています。
当院では、160列CT(CANON社製:Aquilion Precision)、256列CT(GE社製:Revolution CT)の2台体制で患者さんの病態・症例に合わせて検査を行っています。
CT検査件数:令和元年度/19,557件
MRI検査
MRI(Magnetic Resonance Imaging)は、磁石と電波を利用して人体の様々な断面を撮影する検査です。
当院では現在、磁場の強さが1.5テスラと3テスラである2台のMRI装置が稼動し、ほぼ全身の検査に使用されています。
MRI検査はトンネル状の装置内に身体が入った状態で15~60分間の検査を行います。
検査中は大きな音が発生しますが、用意してあるヘッドフォンや耳栓の使用や、快適な検査環境を作り出すために映像システムが導入されていますので、安心して検査を受けることができます。
MRI装置は強い磁石を使用しているため、時計・補聴器・キャッシュカード・財布などの金属製品は検査室内に持ち込むことができません。
人工内耳や医療用体内金属など機器の取り外しができない治療を行っている方や、閉所恐怖症の方はあらかじめ主治医に申し出てください。
※検査のご注意(下記に該当する場合は主治医とご相談してください)
- 心臓ペースメーカ・埋込型除細動器を留置している方は検査できません。条件付き
MRI対応機器については通常とは異なる対応となりますので必ず申し出てください。 - 脳動脈クリップや体内金属は材質により検査ができない場合があります。
- 歯科矯正や磁石式歯科インプラントはタイプにより検査ができない場合があります。
- 妊娠されている方は妊娠週数により検査ができない場合があります。
- 刺青・アートメイクがある方は検査ができない場合があります。
MRI検査件数:令和2年度/6,186件
血管撮影検査
血管撮影検査とは、カテーテルと呼ばれる細い管を血管に挿入して、造影剤を注入しながら血管の状態を調べる検査です。
X線を利用して動画撮影を行うため、血管の形状や血液の流れ方が詳しく観察でき、病変の診断を行うことができます。
また、透視やCT,超音波などの画像を使用して行うIVR(Interventional Radiology)といわれる手技によって、狭くなった血管の拡張術や出血した血管を詰める塞栓術も多く行われています。
IVRは外科手術と比べて体の負担が少なく、選択的に治療が行えるのが特徴です。
当部門での血管撮影装置は、IVR-CTシステム、循環器用バイプレーン装置、IVR対応バイプレーン装置の3台が稼動しています。
血管撮影検査件数:令和2年度/1,235件
核医学(RI)検査
核医学検査とは、ガンマ線を放出する放射性同位元素(ラジオアイトープ:RI)を含む放射性医薬品を投与し、検査用のベッドの上で横になっている間に、ガンマカメラで薬の体内分布の様子を画像(シンチグラム)にする検査です。
多くの場合、20~40分間で検査は終了します。そのため、患者さんにとって大変苦痛の少ない検査です。
放射性医薬品は、静脈から注射するほかに、カプセルを飲むものがあります。
ガンマカメラで得られた画像から診断しますが、他の装置で集積量のみを測定することもあります。
検査は、注射と同時に、注射の4時間後、2日後に開始する検査があり、なかには1週間後に検査することもあります。
※お願い
妊娠中・授乳中の患者さんは注射前にスタッフまでお知らせください。
核医学撮影件数:令和元年度/1,108件
放射線治療
放射線治療は、がん治療の手段として、手術・化学療法とならび重要な役割をもっています。
その特長は、機能や形態を限りなく温存しながら、がんとその周辺部を治療できることです。
そして当院では、治癒を目的とする根治治療とともに、患者さんの不快な症状を和らげる緩和治療も行っています。
医師や診療放射線技師などの治療専門スタッフにより、患者さん中心の安全で質の高い医療を提供できるよう取り組んでいます。
(入院を必要とする甲状腺癌の放射性ヨードの内用療法は、病室等の関係で現在は行っていません)
放射線治療患者数:令和2年度/213名
その他の検査
透視画像を用いて、即時に得た体内情報から検査・治療を行う造影視検査や、
骨の強さを測定する骨密度検査があります。
PACSシステム
すべての画像はデジタル化され、PACSというシステムで保管・管理しています。
読影診断では画像端末を利用し、過去画像と比べレポートを作成しています。